目次
|クレソン
アブラナ科オランダガラシ
ヨーロッパが原産で、綺麗な水で育てると上質なものができる。
Βカロテン、カリウム、カルシウムが豊富。
抗菌作用や血液酸化防止の効果もある。
|南城市はクレソンの産地
那覇空港から車で30分くらいの距離にある南城市玉城垣花地区は、県内でも有数のクレソンの産地です。
クレソンの栽培には、綺麗な水が不可欠なため、沖縄県内でもクレソンの栽培ができる地域は極限られていますが、垣花地区は上流に日本の名水にも選ばれた垣花樋川(カキノハナヒージャー)があることから、その綺麗な水を使ったクレソン栽培が盛んです。
沖縄県内のクレソンは10月〜12月にかけてが最盛期となり、2月ごろまで収穫され、山梨、栃木につぐ全国3位の収穫量があります。
最近では近所のスーパーなどにも並ぶようになってきました。
|減農薬で栽培されるクレソン
生産者の金城さんは、消費者になるべく安全な食材を届けたいという想いから、農薬を極力使用しない減農薬栽培に取り組んでいらっしゃいます。
クレソンはとても虫のつきやすい作物ですので、農薬を使用せずに作るのはとても労力のいることだと思いますが、それに取り組んで下さる方がいるというのはとても素晴らしいことですね。
|クレソンの美味しい食べ方
丁寧に育てられたクレソンは、シャキ!シャキ!とした歯触りがあり、口の中に爽やかな辛味が広がります。
以前は肉料理に1本とか2本とか添えられていたイメージのクレソンですが、今はサラダや炒め物でドサッと使うことが増えて来ていますね。
クレソンのおすすめの食べ方は、刻んだニンニクと一緒にオリーブオイルでサッと炒めるアーリオ・オーリオ。
おひたしもいいですね。
後カリッと焼いたトーストの上にハムとスライスチーズをのせて、その上からレモン果汁とオリーブオイルで和えたクレソンを多めにのせて食べるのもおすすめです。
ピリッとしたクレソンの辛味がアクセントになってとてもバランスが良いですよ。
|持続可能な未来のために
そんなクレソンですが、日差しが強くなってしまったりすると、クレソンの茎が少し紫がかってしまったりするとのこと。
見た目ではさほど気にならない程度ですが、これだけでいわゆるB品扱いとなってしまうのです。
味は全く変わりません。
育てるのにかけた手間も同じです。
日差しの強い日が続くと、買取の金額は安くなってしまい、クレソン農家の方は生活に必要な収入を得ることが難しいこともあります。
手間暇かけて育てたものが、味以外の見た目だけでB品になってしまうなんて勿体無いですよね。
以前お話を伺ったクレソンを大量に使うというブラジル料理店主の方は、「ブラジルのクレソンはみんな紫だよ。」とのこと。
日本では、野菜は見た目の綺麗さで判断されがちです。
しかし、農薬や化学肥料に頼らずに自然に近い形で野菜作りをしようとすれば、必ず曲がった野菜や形の悪い野菜が出てしまうものだと思います。
しっかりと判断基準を持ち、自分の目で、丁寧に育てられたものを積極的に選んで行きたいですね。
真っ当に育てられた作物に、正当な価格をつけて、その活動が持続可能な状態を作る。
これも、お金という”未来への投票券”を持つ私たちの責任だと考えています。
上江田崇
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